今回は、単元株未満の積立のメリット・デメリットについてお話しします。
※投資の目的や資金力は人それぞれですので、メリット・デメリットを十分に理解した上で、投資は自己判断でお願いします。
単元株未満の積立に向いていないパターン
実は私が投資を経験して、失敗したな〜と思ったのは
単元株未満の積立
です。
その経験から、どのような場合に単元株未満の積立が良くないのかを考察しました。
※私はカブドットコム証券で単元株未満の積立をしていたので、今回出てくる積立のやり方や手数料などは、カブドットコム証券のものです。
この3つの条件が揃ってしまったら、単元株未満の積立はオススメしません!!
- 株主優待目当て
- 株価が高い(具体的には、毎月の積立額で5株以下しか買えない)
- 数ヶ月で単元株が買える資金が手に入る
それぞれ見ていきます。
【株主優待目当て】
→株主優待を貰うには、だいたいどこも100株以上保持していないといけません。
優待内容が、生活環境(収入の増減、転勤、結婚、出産など)にあまり左右されないもの
ex.)クオカード、カタログギフト
なら良いと思うのですが、使う場所や用途が限られるもの
ex.)レストランの割引券、ホテルの宿泊券
だと、ゆっくりと積み立てて、いざ数年後に株主優待獲得…って時に、もう不必要になっていたり、使う状況ではないということになってしまうかもしれません。
【株価が高い】
カブドットコム証券の場合、「◯円分で買える株数だけ積立」という形なので
例えば月1万円積立に回すとして、1株4000円だった場合、2株しか積み立てられません。
これで株主優待目当てだったら、100株に到達するまでに4年と2ヶ月かかることになります…。
果てしない…。その間に株主優待廃止、なんてこともあるかもしれません。
株主優待は関係なく、ただの積立としても、株価が高い(というより、積立額に対して1株単価の割合が高い)と、積立でメリットとされている「ドルコスト平均法」の効果が薄れてしまいます。
例えば、月1万円の積立で1株100円の場合
100円→100株
株価が200円に値上がり→50株
株価が80円に値下がり→125株
というように、株価が安い時にはたくさん購入して、高い時には少ししか購入しない、という、投資初心者の方によく勧められるやり方なのですが。
これが株価4000円の場合
4000円→2株
株価が5000円に値上がり→2株
株価が3500円に値下がり→2株
…あれ??結局2株購入じゃん!!
実際は現金の差額が戻ってくるので(4000円なら2株購入して2000円。3500円なら3000円戻ってくる)、何か損をしているという事ではないのですが、ドルコスト平均法という意味では効果が薄れてしまいますね…。
※わかりやすく計算するために、手数料などは考慮していません。
【数ヶ月で単元株が買える資金が手に入る】
単元株未満の取引は、規制も多いです。
まず、成行注文のみ。
そして手数料が高いです。
カブドットコム証券のプチ株(単元株未満)の手数料は
約定代金×0.5%
(最低手数料48円)
です。
通常の株の取引は、10万円以下の約定で97円。20万円以下で194円なので、
ざっくりと、約定金額の0.01%前後になります。
どれほどお高いかわかるでしょう!!
ちなみに毎月500円〜積み立てられますが、500円だと手数料10%くらいになっちゃいます。笑
また、プチ株は指値注文ができないうえに、約定金額は次の日の始値になったりします(購入する時間帯によって変わるので、詳しくは公式HP等をご覧下さい)。
例えば単元株にしたい時に、残りの株数を購入することができるのですが
ex.)今40株持っていて、60株買い足すなど
「この株価なら買ってもいいかな」
って思っても、その時の金額では約定できません。
翌日思わぬ金額で約定することもあります。(経験済み。笑)
なかなか資金が捻出できないようでしたら単元株未満の積立も良いと思いますが、数ヶ月待って1単元で買えるようでしたら、その方が良いかなぁ〜と思います。
自由度も高いです!
単元株未満の積立に向いているパターン
先ほどと逆のパターンであれば、単元株未満の積立も良いと思います。
- 長期投資できる
- 株価が安く、ドルコスト平均法の恩恵を受けやすい
- 月々の投資に回したい金額は1〜2万円以下
…まぁ正直、手数料の割合が高いってだけで、どんな状況でもあまりオススメはできなくなってしまうのですが…。
積立なら毎日株価をチェックすることもないし、放ったらかしておいて自分の好きな企業の株主になれるとか、まだ投資に回せる自己資金があまりないとかであれば、投資を始めてみるのに良い制度なのではないかと思います☆